清水あすか 第5詩集『雨だぶり。』

八丈島の詩人、清水あすかさんの第5詩集『雨だぶり。』が入荷しました。
装画と装幀をご自身で手掛けられています。
24編の詩が収められ、読む度に新たな発見のある詩集です。

夏らしく、また当店の好きな詩を2つ紹介します。

“月が 
まんげつから、なんにちか
たって、上のそげた
形をしていて、 
カナリヤシが鳴る、向こう
ぬえの鳴く、夜には
さびしくないくらい。なんだかあたりが
満ちているから。”

“アスファルト一歩が百年
この毎日をかけてする支度
ひとつひとつ増えていくあとへ。
止まったパワーショベル骨の下くぐれ。
わたしはわたしを割る蝉の声の線ぜんぶに火をつけながら歩いて帰る。”

前詩集から5年ぶりの詩集。
詩と絵の個人誌「空の広場」や詩誌「びーぐる」などに発表した詩と未発表のもの含め、様々な詩が収められています。

当店には過去の詩集もございます。
(『二本足捧げる。』で第三回荻原朔太郎記念とをるもう賞受賞)
(新詩集:税込1,760円 過去の詩集:古本税込1,000円)