現在離れにて営業をしていますが、11月15日(日)より、母屋が「たていと」としてオープン致します。
母屋は築87年の古民家で、若松の炭鉱の歴史と共に歩んできた建物です。最近では夏水組の代表・坂田夏水さんが住まわれた事もあり、同氏がリノベーションを施した箇所もあります。
長らく住居として使われてきたこの建物を、沢山の方に楽しんでもらいたいという現在のオーナーにお声がけいただき、書店移転時より公開の準備を進めてきました。
夫婦二人体制のため、全室公開は難しく、当面は和室と洋間をルリユール書店の喫茶スペースとしてお客様にご利用いただく予定ですが、今後はイベントなども検討しています。
皆様のお越しをお待ちしております。
「たていと」の由来
母屋の名前「たていと」は修多羅の地名に由来します。遣唐使の時代に唐の船が難破した際、近くの浜に流れ着いたお経(スートラ)を住民が高塔山に祀ったことから、村の名をスートラ=修多羅としました。
このスートラは、古代のインドでは本来、お経を通す紐や、縦糸のことを指していたそうです。
古くから、縦糸は人生や運命など永いもの、不変的なものを意味し、横糸はその時々移りゆくものを意味します。
今では再現することも難しい造りの家とその家具の中には、かつて住んでいた人たちの生活の品々が眠っていました。家が縦糸に、人が横糸になって織りなされた、うまく名付けられない何かを、公開の準備をしながら感じていました。そんな何かをこれからやってくる皆様と織り続けていきたい。そんな思いでこの家を「たていと」と名付けました。