詩を読む会 vol.1

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詩を読む会 vol.1 尾形亀之助詩集『カステーラのような明るい夜』

2025年10月5日(日)
11:00~12:30

ナビゲーター:大川内夏樹先生
参加費:1 drink order

一冊の詩集を手にして気軽に集まる「詩を読む会」。
第一回目は大正から昭和初期にかけて活躍した詩人、尾形亀之助の詩集『カステーラのような明るい夜』(七月堂)です。

萩原朔太郎や中原中也と同時代を生きた詩人ですが、まだ作品を読んだことのない方もいらっしゃるかもしれません。
飄々(ひょうひょう)とした雰囲気の短い詩が多く、日常の風景や出来事を主に詩にしています。不思議な魅力のある詩の数々です。

当店も実は朔太郎や中也ほどしっかり読んだことがなく、参加者の皆様と一緒に亀之助の詩や生き方に触れる機会になればと思っています。

毎回ナビゲーターに、日本近現代詩がご専門の大川内夏樹先生をお迎えいたします。
大川内先生は大学で教鞭を執られるとともに、北九州市立文学館友の会のイベントや市民講座の企画などもされています。

大川内先生からのメッセージです。

毎回一冊、課題の詩集を決め、それについて参加者全員で意見交換をします。
詩をどのように解釈するかは、読者の自由です。
詩を読みながら感じたことや考えたことを気軽に話してみましょう!

収録作品から


 白い手

 うとうと と
 眠りに落ちそうな
 昼 ――

 私のネクタイピンを
 そっとぬこうとするのはどなたの手です

 どうしたことかすっかり疲れてしまって
 首があがらないほどです

 ね
 レモンの汁を部屋にはじいて下さい

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 無題詩

 から壜の中は
 曇天のような陽気でいっぱいだ

 ま昼の原を掘る男のあくびだ

 昔 ――
 空びんの中に祭りがあったのだ

美しいこちらの詩集、装画は保光敏将 / 装幀はクラフト・エヴィング商會です。
月の綺麗な秋にぴったりの詩集だと思います。

詩集の販売を当店で行っております(税込2,200円)
送料実費をご負担いただけましたら、郵送も可能です。
お申し込み時にあわせてお知らせください。

皆様のご参加をお待ちしております。

【大川内夏樹先生 プロフィール】
大学非常勤講師。専門は日本近現代詩
北九州文学館友の会 理事
早稲田大学大学院文学研究科日本語日本文学コース博士後期課程(博士(文学))
これまで瀧口修造、北園克衛、西脇順三郎など、日本のシュルレアリスム、モダニズムの詩の研究など行う。
戸畑出身の詩人、宗左近の足跡をたどる文学散歩なども企画する。
主な業績は『コレクション・戦後詩誌 第5~7巻』(編著)、『モダン東京地図散歩』(共著)。

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